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再試結果発表 2
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再試の結果は二人共合格。お陰で俺は梅村君と楽しい夏休みを満喫できると思っていた。
「とりあえずさ、河崎にちゃんと連絡しないとな!」
黒板に貼り付けられた結果を見てはしゃぐ梅村君。
「そうだね。」
俺はその姿を微笑ましいと感じつつ、携帯を手にした。もちろん、河崎に報告するためだ。
返事は早かった。そして、俺の楽しい夏休みも消えた。
「どうしたの、セツ。」
画面を見ながら暗い顔をしている俺を心配しして梅村君が駆け寄ってきてくれた。
「ああ、俺陸上部なの忘れてた。」
「ぷはっ!」
梅村君の横にいた葉山が吹き出した。俺は思わず葉山をじろりと見る。
「葉山、笑うな。マジでショックなんだから。」
「忘れてるお前が悪いだろ。で、陸上部ってどのくらい練習するんだよ。」
「日曜日以外全部。」
「「え!」」
葉山だけでなく梅村君も驚いている。
「体育会系なめんなよ。本当は毎日練習しないと体が鈍るんだからな! 俺はこの二週間運動してねーからやばいな。居残り練習も確定だ。」
「どんまい。」
笑いを堪えている葉山がそう言った。
「ムカつくな、お前。」
俺がそう返すと、梅村君が止めに入る。
「まあまあ、落ち着いて。葉山は笑わないの。そしてセツは部活頑張って。俺はこの二週間ずっとセツと一緒にいれて楽しかったよ。それに、部活があるからってもう二度と会えないわけじゃないだろ?」
「うん。」
俺を宥める梅村君。君がそういうのなら、俺頑張る。そう思っていた矢先に葉山が笑ってこう言った。
「宥められてやんの。」
くっそ!
「はーやまー!!」
「こら! セツ!」
教室ではしゃぎ合う生徒達。その中に俺たち三人もいた。
夏休みは君とずっと一緒にはいれなかったけれど、たまに君と会って一緒に過ごせたのはとても嬉しかった。
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