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11 入社一年目12月。
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『カンパーイ!!!』
なんだかんだで合コンに参加することになった。
飲み会は嫌いな方ではないので、それなりに楽しいのだけど…
なんでだろ?全く女の子が可愛いと思えない。
結構なレベルだと思うけど…
やっぱ俺、重症なのかも。
全く興味がない。
『山崎君の趣味は?』
『しゅ…趣味…』
女の子に急に聞かれ返事に困る。
趣味ってなんだろう?
『カ…カラオケとか?』
『歌うまいの?』
『コイツめっちゃ歌うまいよ!!』
横から裕也が口を挟む。
『えぇ!!聴きたい!!二次会カラオケ行くよね?』
女の子がワイワイ騒ぎ出す。
そして、流れで二次会カラオケ。
色々な歌を歌わされて喉もガラガラだ。
『ねぇ。山崎くん。』
『ん?』
『後で抜け出さない?』
さっきからこの繰り返し…
色々な女の子に声をかけられるけど、そんな気にはなれない。
きっとみんなこの後のことを期待してる。
童貞の俺には無理ですよって…
『悪い、裕也。俺、帰るわ。』
『えっ!?なんで?』
『ちょっと飲みすぎた。』
俺は嘘をついてカラオケボックスを出た。
一人夜道を歩きながら考える。
女の子と話をしていても、歌を歌っていても、なにをしていても俺の頭の中には小宮さんがいて…
でもこの気持ちをどうすることもできない。
俺はどうすればいいのか…
これ以上は何も考えたくなくて家に着くとすぐ眠りに着いた。
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