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#5
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何も、頭が働かないまま俺はただボーッとPCを眺めていた。いくら、シラが何抵抗しないからと...自分に好都合なように考えて、俺はシラを犯す直前までしてしまった。何も知らない、純粋な子供に手を出してしまった。そう、後悔するのに頭の中ではさっきのシラの顔ばかりで、耳はシラの喘ぎ声で...馬鹿な俺のモノはまたズボン越しに主張し始めた。...男の性。
「...。」
扉の隙間から見えるシラの顔。俺は急いで気持ち悪い...おっさんが喘いでいる姿を想像して萎えさせた。それでも、シラへの罪悪感でいっぱいで外の空気を吸いに縁側から下駄を履いて外に出る。少し、頭を冷やすのと気まずさで。最近、手入れをしていなかったせいか伸びきった雑草を踏んだまま、空を見上げた。寒い外の中、頭を冷やす為には絶好だ。なのに、シラは俺の足元へと近づいてきて、俺の脚に頬擦りをする。そんなシラの頭を俺はいつもみたいに撫でない。
”シラ、やめろ。”
そう、心の中で言っても離れようとはしない。逆に、俺は押し倒された。俺の上に乗って、俺の唇を舐めるシラをつい抱きしめてしまう。好きで好きで仕方ない。こんなにも胸からあふれ出しそうな想いを抱いたのは人生で初めてだ。
俺は、さっきお前を犯そうとした悪い奴なんだ。そんな奴の傍に簡単に近づくものじゃないんだよ。そうやって甘えてこられたら、俺は勘違いして、また変な気を出して今度こそお前を襲うかもしれないんだ。泣き叫んでも今度は止められないかもしれない。だから、簡単に俺に近づくな。少しでも、何でもいいから距離をとれ。俺に恐怖心を持て。自分の...身の危険を感じるんだ、シラ。とか思いつつ、お前を離そうとしない俺はダメな大人だな。
「なぁ、シラ。俺はさシラの事が大好きなんだ。だから、こうやって唇を舐められたり抱きしめるだけで心臓がドキドキとうるさくてさ。...シラ、さっきは本当にごめんな。あんな事をするつもりは全然なかったんだ。でも、これだけはわかって。俺はシラが好きだからあんな事をして、その先の事もしようとしたんだ。シラを嫌いになったわけじゃない。...さてと、外は冷えるから、その恰好じゃ風邪をひく。先に、家の中に入ってろ。俺も後から入るから。」
「...。」
そう、シラの目を見ずに言葉を吐く。だが、シラは俺の言うことを聞こうとしない。滅多にない人の気配がして、シラから視線を外したら、目を疑いたいぐらい、夢だと思い込みたいぐらいに、目の前に7人ぐらいの男たちが立っていた。皆、殺意を出しながら手には銃を持っている。
「...シラ、俺の最後のお願いだ。」
”早く逃げろ。”
カチャリと弾が込められた音が耳に入り込む。生憎、今俺は獣用の銃も何も持っていない。だから、シラを逃すことしかできないんだ。それも、数秒の間の時間稼ぎ。いつ、ばれたんだろうか。何故、事情調査もぜずに殺そうとするのか。何故、シラは人間を喰ったのか。
あぁ...俺はシラの事を何も知らないな。勝手に住む場所がないんだと決めつけて、自分の家に連れてきて、勝手に名前を付けて。嫌いな野菜もパンも食わせ。俺は...シラについて知らなさすぎたんだ。そして、甘かったんだ。道に喰いかけの死体を放置して、シラが人間を喰った。それは、殺したも同然で、見つかったらやばいのに、今更そんな事に気が付いて。今まで、特に何も思わず、平然と馬鹿みたいに暮らして。
俺は、シラを襲うだけでなく、シラを守れやしないんだ。シラ、ごめんな。俺がこんな馬鹿な人間で。せめてものこの短い間、もっとお前が楽しめるような事をしてやればよかったな。仕事なんて少しぐらい放置して、暇を持て余していたお前をかまってやれればよかったな。俺は、こんなにも未練たらたらだけど、せめて、最後の最後くらいお前をこの先幸せかどうかはわからないけど、生かす欠片を作らせてくれ。何も出来ない馬鹿な人間だけど、最後の最後ぐらいかっこいい所を見せたいんだ。最後の最後でお前に悪い事をして、気を遣わせてしまったけど...。
”俺は、シラに生きてほしいんだ。。”
それは、寿命というものがくるまで。それに例え、世間が、世界がお前の事を嫌っても、お前が殺人犯だと言われても、俺はお前の事をいつまでも好きでいて、可愛い奴だと思うから。1週間にも満たない短い時間で、自分の事ばかり考えて、シラの事何も知ろうとしない俺は最低な奴だったけど、本当に俺はお前の事が好きで一目惚れだったんだ。最初に出会ったとき、結構変わった服を着ていたし、衝撃的な出会いだったけど、恋に落ちて、お前が可愛くて可愛くてしょうがなくて、お前を甘やかして、そして証が欲しくて、実感が欲しくてお前を犯そうとしてしまった。もう、ほんとそれは後悔と罪悪感で一生で追い続けるよ。
俺がいなくなって、お前は少しでもさみしいと思ってくれるだろうか。俺と一緒に居た短い時間が良い思い出にでもなってくれればいいと願いたい。
「早く逃げろって言ってるだろ!!さっさと行けよ!!」
そういえば、俺...お前に名前教えたっけな。多分、俺は馬鹿だから教えてなかっただろうな。
”シラ、俺の名前は...”
最後の最後まで、ごめんな。シラ。
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