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応援ー2
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アメリカをモデルにした警官服に身を包み、いつも無造作な髪はワックスで前髪をあげたオールバックに固められていて。
だるそうに伏せた目がすごくいやらしく見える。
「おーおー、あいつもやばいだろうな。なんかエロい」
「確かに…」
これは俺も納得。
てか誰だ、警官服とか選んだ奴…。
狙ってたな、雪城のこの姿を狙ってたな。
「かっこいいな」
「だなー……って、…え?新庄今かっこいいって言った?」
「え、あぁ」
ぼーっと雪城を眺めながら言うとすごく驚いた顔をされた。
「お前が褒めるとか…珍しいな…」
「そうか?」
キョトンと首をかしげると、御子柴は今日これから雨でも降るかな…なんてぼやいていた。
…俺ってそんなに人を褒めないのか…。
なんてそんな自分に少し幻滅した。
こうして二人でしゃべっている間に、雪城はどこかへ行ってしまっていた。
「お疲れ様ー!!」
「めちゃくちゃよかったっくね!?」
昼一番、俺たちのクラスの発表だった。
完成度も上げてきたし、来場者の反応も良かったと思う。
クラスでの余韻に浸るのもほどほどに、着替えようと先ほどの更衣室に戻ろうとした。
のだが。
「あ、あの…新庄くん…!」
「…ん?」
背後から女子生徒に声をかけられた。
振り返るとなにやら何人かの女子生徒が固まってケータイを片手に集まっている。
「い、一緒に写真撮ってくれないかな?」
「え?あぁ…それくらい別にいいけど…」
「本当?!ありがとう!!」
そう言って同級生の女子が許可を得ると、なんやら三年生だったり、一年生の女子まで同様に写真を取ってほしいとのことだった。
…まさか、御子柴の言う通りになるとは。
そう軽く微笑みながら写真撮影をしていると、
『えー、続いては8組の発表です!』
と放送が入った。
確か雪城の組だよな…?
見たいような、別にいいような…いや、
見たい。
「?新庄くん、どうかした?」
「え?」
「いや、運動場ばっか見てるから…なにか出る競技あるの?」
あー……いや。
無いんだけれど。
「…うん。すまない、ちょっと…また来るから!」
「あ、待ってるね〜」
俺はそう言って、落ち着かない気持ちと共に運動場へ向かった。
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