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こちら真琴企画室☆リク『デート①』
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俺の名前は、橘真琴。高校三年生。
岩鳶高校水泳部・部長。
人生を漢字ひとつで表すと『遙』…以上。
これは秘密なんだけど、小学生の頃砂浜に『ハルちゃん、好き』と書いたりもした。
そのくらい、ハルが居ないと俺はダメなんだ。
ハルは、少し淋しい位なんだろうけどね…言ってて俺が淋しくなる。
ハル~!
何をこんなにベラベラ心の中で喋っているかというと、実は今日ハルと映画を観に行くんだ。
一昨日、クラスの友達が、映画の試写会のチケットを行けなくなったとかで譲ってくれたんだよね。
ハルは普段泳ぐ事ばかりだけど、俺の話も聞いてくれるし、他の事にもつき合ってくれる。
だから一昨日チケットを貰ってから直ぐにハルに声を掛けたんだ。
『ハル!これ見てよ。友達にチケット貰ったんだ。だから…』
『あーっ!何それ、映画のチケット~?』
俺がハルと並んで部室に向かいながらチケットを鞄から出して見せていると、背後からひょっこり顔を出したのは渚だ。
『わぁお!いいな、いいな~。これって試写会のチケットじゃないっ。ボクも行きた~い☆』
渚はいつものテンションで、俺から奪ったチケットを羨ましそうに見つめている。
いつもなら譲ってもいいんだけど、今回はダメだ!
せっかくのチャンスなんだ。
ハルと二人きりで出掛ける、それも貴重な水泳、水着一切カンケー無しの…!
『ダ~メ!渚、チケットは二枚しかないし俺はハルを最初に誘ったから。だから今回はゴメン』
俺が申し訳なさそうにそう言うと、渚はぷっと頬を膨らませた。
『まこちゃんのケチんぼー!』
『渚くん。そんな我が儘を言ってはいけませんよ』
そこで怜が渚をたしなめてくれるが、全く効果なし。
普段尻に敷かれる側だからな、怜は…。
『なにさ~。だってボクだって一緒に行きたかったんだもん。まこちゃん、ハルちゃん独り占めする気だ~。独り占めはんたーい!』
『なら、渚お前が…、』
渚がブーブー唇を尖らせると、ハルが口を出す。
『ハル~!この映画なぁ、』
このままでは、せっかくの二人でのお出掛けも無くなってしまう。
ここのところ水泳部で忙しくて、二人で街中へ出掛けることは無かった。
大抵、水泳部関連で皆と一緒だったから。
『…ハルの好きなヤツが出るらしいよ』
『…なら行く』
ハルは真面目な顔で頷いた。
ヨシッ!
『というわけで、ゴメンね渚』
『えぇーっ!ちぇっ、仕方無いなぁ。それならボクは怜ちゃんと一緒に出掛けよう~っと!』
渚は諦めてくれたみたい。
でも…たまには二人で…って、思うのは俺だけなんだよねハル…。
トホホ…。
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