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血は涙よりも哀しい [4]
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「...ンフフ」
「「 ?! 」」
何処からかわからないが誰かの笑う声が聞こえた
すると電柱の後ろから
黒ずくめの男が飛び出してきた
月明かりで男の右手に持っているものが光った
ナイフだ!
俺1人ならいいんだけど今は...後ろに來乱がいる
來乱の家まで数百メートル...
いつも途中の細道で別れるから
來乱を家まで送らないのだ
「クソッ...佐目島、走れ!」
人に名前を知られないよう、他人がいるときには
名字で呼べと言われていたことを思い出し、
佐目島と呼んで來乱を逃がした
來乱は言われた通り、素早く走り出した
黒ずくめの男は一番近い俺に目をつけ、
俺にナイフを振りかざした
ギリギリで躱した俺は男を背負い投げしてしずめた
ナイフは男の手から離れた
「小さい頃から大きい奴と柔道してんだよ!ナメんな!」
俺は警察に連絡しようと片手を離したとき、男が
反抗して落としていたナイフを拾い
俺に向かってきた
俺は躱そうとしたが躱しきれず、
左腕にナイフが刺さった
「?!うあぁあっ....!!」
金属のほんのり冷たい感触と全身の血液が
違う方向に流れていく気持ち悪さで倒れそうになる
そうしているうちに男は俺の左腕から
ナイフを抜くと、もう一度刺そうと俺の上に
振りかざした 頭の中で警告音が鳴り響いているのに
身体は全然動いてくれない
あぁ、もうダメだ....
そう思って俺は目を閉じた
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