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マスク越しのキス 月島×山口
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月島side
『ツッキー!おはよー!』
いつもの声より少し掠れた声のあいさつ。
自分の事を『ツッキー』なんて変なあだ名で呼ぶ奴なんて僕の知る限りでは1人しかいない
振り向くとマスクを付けた山口がいた。
「…声どうしたの?」
なんとなく予想はつくけど…
『風邪引いちゃってさ!』
予想どうりの答えにため息をついた。
『ツッキー?』
「…馬鹿なの?マスク付けてたら…山口の顔ちゃんと見えないじゃん(小声)」
…ん?今なんて…
隣の山口を見るとマスク越しでも分かるくらいに真っ赤だった。
山口につられて僕の顔も赤くなる。
「ぷっ…顔赤くなりすぎ」
誤魔化すように笑ってから少し早足で歩き出す。
後ろでは山口が『え?あ!ツッキー待ってー!』
山口が僕に追いついた後はお互いに無言だったけど…その沈黙が心地よくて…
山口もそれは同じだったみたいで、学校に着くまでこの沈黙は続いた。
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