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マスク越しのキス 月島×山口
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山口side
元々風邪気味だった鼻が次の日には限界を迎えていた。
鼻につられて喉も痛くなった。
完璧に風邪をひいた。
ツッキーはもちろんだけどほかの人ににうつしたら大変だからマスクを付けて家を出た。
『ツッキー!おはよー!』
やっぱり喉もやられてたみたいで、掠れた声がでた。
でも声は届いたみたいでツッキーがこっちを振り向いた。
少し驚いたように目を見開いて「…声どうしたの?」と聞いてきた。
『風邪引いちゃってさ!』
うぅ…やっぱり声出しづらい…
俺が答えたのを聞くとツッキーはため息をついた。
『ツッキー?』
「…馬鹿なの?マスク付けてたら山口の顔ちゃんと見えないじゃん」
つ、つ、ツッキーがデレた?!え?へ?
「ぷっ…顔赤くなりすぎ」
ツッキーは少し早口で言うと早足で歩き出してしまった。
「え?あ!ツッキー!待ってー!」
でも見えたんだ…ツッキーの顔がほんのり赤くなっているのが!
ツッキーに追いついても何を話せばいいのか分からなくて…でも嫌な沈黙はなかった…
さっきのやりとりを思い出して、熱くなる頬を抑えることはできなかった。
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