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六兆年と一夜物語 木兎×赤葦
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赤葦side
「化け物!お前なんて死んでしまえ!」
「お前に生きる価値なんてないんだよ!」
毎日のように繰り返される暴力。
俺に向けられる蔑んだ目。
そっか…俺は生きていちゃいけないんだ
ごめんなさい…生きていてごめんなさい
ごめんなさい…ごめんなさい
「大丈夫か?!」
誰…?また暴力を振るうの?
「ごめんなさい…」
「なんで謝るんだ?お前はなんにも悪い事してないだろ?」
「俺が…生きているから」
「?生きてたら謝らないといけないのか?そんなの変だぞ?」
え…?
「お前名前は?俺は木兎!」
この名前を口にするのはいつぶりだろう
「あか、あしです」
「あかあし?いい名前だな!」
いい名前…?俺の名前が?
「なぁあかあし。帰る所がないなら俺と来ないか?」
なにを言っているんだろう…この人は
「一緒に帰ろう!あかあし!」
そう言って握られた手は温かくて…
「はい」
忌み子と心優しき少年は夕焼けの中に吸い込まれて消えていった
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