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君のためならなんだって… 及川×岩泉
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岩泉side
「及川さん!これ差し入れです!」
「私も!これ良かったら!」
「みんないつもありがとね〜」
薄っぺらい言葉をはいて、ヘラヘラと女子に笑顔を向ける及川。
あぁ…嫌だな…
誰にでも愛想をふりまくあいつが
そんな小さな事にいちいち嫉妬する自分が
昔の俺のほうが、もっと自分の感情をコントロール出来てたと思う。
及川への恋心を自覚したのは中学3年の時。
影山という天才が部活に入部し、及川が精神的にも肉体的にも追い詰められていたときだ。
危なっかしいあいつを助けたくて、支えたくて、そう思っていた心はいつしか恋心へと変わっていった。
当時は勘違いとかそんな風に考えて悩んだ時期もあったけど、どう頑張っても悩んでも、結局変わらないんだ。と1度受け入れてしまえばすっと胸が軽くなった気がした。
それからは普通の、ごく一般の幼なじみを演じた。
及川にこの思いが伝わらないようにぶつけないように…
あいつは変なところで優しいからきっと俺が告白しても軽蔑したりしない。
それどころか
「しょうがないよね!及川さんがイケメンすぎるから!」
とふざけた事をぬかすかもしれない。
それで今まで通り過ごしてくれるだろう。
でもそれは俺が耐えられない。
きっとどこかで想いが溢れて及川を傷つけてしまう。
それだけは絶対にだめだ。
及川を傷つけるぐらいなら自分の想いを押し殺すくらい簡単だ。
「好きだ…及川……」
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