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告白 木兎×赤葦 ※死ネタ(閲覧注意)
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木兎side
そこからはなにもかもが早かった。
あっという間に赤葦の葬式が終わり、時間もあっという間に流れていった
俺はまだ赤葦の死を受け入れられていない。
部活に行っても無意識に赤葦の姿を探してため息をつく日々
「赤葦…」
『木兎さん』
「あかあし…俺もそっちに行っていいか…?」
そんなことを呟いた日の夜。俺は赤葦の夢を見た。
事故の日からずっと見続けている赤葦の最後の瞬間。
「赤葦!赤葦!」
でもいつもいつも赤葦には届かなくてそこで目が覚める…はずだった
『木兎さん』
いつも届かない赤葦を助けるために伸ばした手にふわりと懐かしい感触。
『木兎さん。この頃ちゃんと練習してないでしょう?そんなんじゃ5本指止まりですよ』
「あか、あし…?」
『なんですか?木兎さん』
「赤葦!」
赤葦を強く強く抱きしめた。
そこであぁ…これは夢なのかと気づく。
赤葦を抱きしめても抱きしめている感覚はあるのに、赤葦の体温を感じない。
『苦しいですよ、木兎さん』
口ではそんなことを言いつつも木兎を抱きしめ返す赤葦。
『木兎さん。お願いがあります』
「なに?」
『もう絶対にお前のところに行っていいかなんて言わないでください。』
「!…なんでそれ…」
『ずっとそばにいましたから…』
『だから、俺の所には来ないでください。』
『貴方は俺が命懸けで助けた命を無駄にするんですか?』
「っそんなことしない…」
『当たり前です。俺がさせません。』
『木兎さん』
「なに?赤葦」
『俺の分まで生きてください。俺の分まで生きて、バレーして、強くなってください』
「…あ、当たり前だろ!」
『良かった。もう小さな事でしょぼくれモードに入らないでくださいね』
「うっ…が、頑張る」
俺がそう答えると赤葦は今までで1番綺麗な笑顔を浮かべた。
すると赤葦の足元が光の粒に変わっていく。
「赤葦…?赤葦!」
『木兎さん』
「赤葦!赤葦!」
もうほとんど消えかかっている赤葦を抱きしめる。
『木兎さん。―――――』
赤葦が呟くと同時に目が覚める
「赤葦…俺もだよ…」
『木兎さん。大好きです』
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