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勇者パロ 魔法使いと中間ボス
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中間ボスを倒した日はボスステージの近くの森で野宿となった。
「むにゃむにゃ…」
「ぐー…」
「スヤスヤ…」
全員が寝静まったのを確認するとケンマはむくりと起き上がり森の奥へ呼びかけた。
「クロ。出てきていいよ」
「ありゃ?バレてた?」
木々の間から姿を見せたのは先程倒したクロだった。
「もう少しうまく隠れなよ」
クロにダメ出しをしながらケンマはクロの具合を確認する。
「魔法。効いてるみたいだね」
「おかげさまでな」
魔法というのはクロを倒した時にケンマが発動させた魔法のことだった。
ケンマが発動させた魔法は攻撃力と共に回復力もある魔法だ。
クロはあのときHPを削られただけでなく、回復もされていたので傷もほとんど残らなかった。
ただ、この魔法は遅効性なのでショウヨウたちはクリアとなったのだ。
「しっかしお前も変わったな。もちろんいい意味でな?」
「何が言いたいの?」
ケンマは訝しげにクロを見る。
そんなケンマの視線を軽く受け流してクロは続ける。
「面倒くさがりなお前がちゃんと仲間をサポートしてるのを見たらなんだか嬉しくてな」
「…仲間なんだから当たり前だし…」
ケンマの答えにクロはニヤニヤと笑顔を浮かべた。
「なに?クロ」
「いーや?なんでもないデース」
それだけ言うとクロは森の奥に消えていった。
「変なクロ…いつものことか…」
1人自己解決をするとケンマも再び眠りについた。
大魔王ステージまで、あと半分…
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