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ごめんな… 影山×日向 影鈴様リクエスト
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『プルルルル…プルルルル…お掛けになった電話番号は現在…』
「クソっ!なんで、なんでなんだよ!日向…」
スマホに表示された日向の文字。しかし聞こえてくるのは日向の元気な声ではなく無機質な機械音と平坦な女性の声だけ。
メールも何通も送った。しかし全てエラーメールとして返ってくる。
かつてのチームメイトや戦友にも聞いて回った。
しかし、誰1人として日向の行方を知るものはいなかった。
大学に通うにあたって実家を出て1人暮らしを始めた影山。
本当は少しでも多くの場所を探したかったが、影山は学生だ。
大学に行かないわけにもいかず、日向の事を考えてまったく頭に入らない講義を受け、バレーをし、家にも帰らず日向を探す日々。
そんな生活が半年ほど続いたある日。
今日もなんの収穫もなかった影山がトボトボとアパートに戻ると影山の部屋の前に立つ人影が見えた。
「っ!」
考えるより先に体が動き出した。
月明かりに照らされた小柄な青年が影山の存在に気づき、「あ…」と小さく声を漏らす。
そんな青年に構わず影山はその小柄な体の青年…日向を抱きしめた。
「日向!ボゲェ…!ぅ…ボゲェ…!」
日向を抱きしめた途端に影山の瞳から溢れる涙。
「影山…」
そんな影山を見て日向も影山の背に手を回す。
「ボゲェ…ボゲェ…!」
「うん…ごめんな、影山」
もうボゲェ以外口にできない影山をしっかりと抱きしめる日向。
2人はその後も影山が泣き止むまでずっと抱き合っていた。
日向が姿を消して以来、半年と2週間ぶりの再会だった。
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