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不老不死の赤葦の話 赤葦×月島
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「ツッキー来ねぇなぁ…」
「腹でも壊してんのかな?」
「…」
夜、いつものように集まって練習しようとしていた黒尾、木兎、赤葦。しかしいつもならこの中に月島が加わっているのだが、今日は一向に現れない。
(まさか…何かあったんじゃ…)
長年の勘というものだろうか。嫌な予感がする。
「黒尾さん、木兎さん。調子が悪いので今日はもう休みます」
嘘をつくのは嫌だったがこの際仕方がない。
「赤葦大丈夫か?!ゆっくり休めよ!」
「お大事に〜」
木兎、黒尾に見送られ体育館を出る。
そして出た瞬間に全力で走る。
きっと自分を知っている人が今の自分を見れば驚いて止めにくるだろう。
しかし、今は月島の無事を確かめなければ。
月島が行きそうな場所を虱潰し(シラミ)に探したが、月島は見つからない。
「一体…どこに…あ!」
高校の真ん前の道路。
そこに月島は倒れていた。
急いで駆け寄り月島に声をかける。
幸い息はあるようだが、周りには月島の血と思われる液体が広がっている。
「月島!月島!」
月島を激しく揺さぶる。
本当は良くない事だけど今はこれ以外に月島を起こす方法が見つからない。
「あんまり…揺らさないで…ください…」
暫く揺すっていると月島が弱々しい声で赤葦を止めた。
「月島?!大丈夫!?」
ほっとした表情を浮かべた赤葦。しかしすぐに月島を心配して不安そうにしている表情に戻る。
「…とりあえずここは邪魔ですから動きましょうか」
体についた血をそのままに、月島立ち上がり歩道に入る。
赤葦も黙って月島の後を追う。
「僕、死ねないんです。」
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