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雨 及川+影山
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「トビオちゃん…」
嫌悪感を丸出しにしている及川を気にもせず律儀に「お疲れ様です」と
挨拶をする影山。
「うん。お疲れ様…」
そんな影山に呆れながら挨拶を返す及川。
そこで二人の会話は止まり、シトシトと降り続ける雨の音だけが響く。
「傘…ないんすか?」
及川の手元をちらりと見た影山は及川に尋ねた。
もう答えるのも面倒なのかこくんと首を動かすだけで会話を済ませる。
「じゃあ、これどうぞ」
「………はぁ?」
そう言って差し出された紺色の傘。
影山の言葉を理解するのに数秒かかった及川。
そして出てきたのは心底意味が分からないといった声だった。
「何言ってんの?俺が使ったらトビオちゃんが濡れちゃうでしょ?」
「走って帰るんで大丈夫です」
やんわりと断ろうとした言葉を影山はばっさりと切った。
及川はちらりと空を見上げる。
そこにはあいかわらずの重たそうな灰色の雲。
走って帰ってもびしょ濡れになるであろう量の雨が降り続いている。
「いいよ。夕立だし、すぐ止むよ」
再び断ったが影山も引かない。
暫く言い合いは続いたが先に痺れを切らした影山が及川の手に無理矢理傘を持たせると傘を返そうとする及川を振り切って雨の中に飛び出していった。
「ちょっと!?トビオちゃん!」
そう及川が叫んだ時には既に影山の姿は無かった。
及川の手に紺色の傘。
「…しょうがない…よね」
そう言って影山の傘を差して雨の中を歩き出す。
傘を叩く雨の音の大きさでどれほどの量が降っているかが想像つく。
「こんな中走って帰るとか…馬鹿でしょ。」
(明日の朝練で傘返してサーブ教えてあげようかな)
なんて事を考えながら及川は傘に叩きつけられる雨の音を聞きながら帰宅した。
end
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本当はこの雨のせいで風邪を引いた影山を及川さんが看病してそこから二人がいちゃつく話を書きたかった…
でも私の限界が来た←
ごめんなさい(ToT)
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