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薬指 木葉×赤葦
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「京治、これ」
赤葦に差し出されたのは有名店のロゴが入ったケーキだった。
「どうしたんですかケーキなんて…今日は俺の誕生日でもないし、秋紀さんの誕生日でもありませんよね?」
……お気付きだろうが2人は下の名前で呼びあっている。
これは赤葦の提案だった。
理由は教えてくれなかったが木葉は気にすることもなく受け入れた。
もう一度言う。2人は付き合っていない。
2人は赤葦の作った美味しい夕食を食べ、木葉が買ってきたケーキを食べた。
「京治、目瞑って」
ケーキを食べ終え、お互いにまったりと寛いでいた所に思い出したように木葉は言った。
赤葦は理由を尋ねたが木葉はまぁまぁとはぐらかして教えてくれない。
(これ以上聞いても同じか)
と早々に諦め、大人しく目を閉じる。
素直に言う事を聞いた赤葦に満足気な表情を浮かべると木葉は赤葦の左手を取った。
赤葦はいきなり指に感じた冷たさに思わず目を開けた。
赤葦の薬指にはシンプルな指輪。
「秋紀さん これ…!」
「京治、俺と結婚してください。」
驚いている赤葦の手を取り、木葉は赤葦にそう告げた。
「ふ、…うぅ…遅いですよ」
赤葦の瞳から沢山の涙が溢れる。
赤葦の涙を拭いながら木葉は再度赤葦に尋ねた。
「京治。返事は?」
赤葦が泣いている時点でもう返事は分かっているようなものだが、木葉は意地悪く赤葦に尋ねた。
「っ…もちろん よろしくおねがいします」
2人は笑顔でキスをし、そのまま2人で寝室に向かった。
2人は付き合っていない。結婚するのだ。
end
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