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いい先輩やめました 菅原→←日向
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菅原side
「そう、なんだ。日向も男だもんなぁ!」
動揺して、言葉が震えてしまった。
男。そう、俺も日向も男。
こんな恋、許されるはずがない。
しかし、日向は俺の考えを覆す事を言った。
「はい…俺、男の人を好きになっちゃって…男の人を好きになるの初めてで…どうすればいいか分からなくて…おかしいですよね…こんなの…」
(それで俺に相談したわけか…)
そんなに自分が信頼されてると思うと半分嬉しくて、半分悲しかった。
「おかしくなんかねーべ。恋愛なんて人それぞれだし、日向はその人が好きなんだろ?」
日向の顔を覗きこみながら尋ねれば日向は真っ赤の顔で「はい…」と返事をした。
「じゃあ仕方ない。好きになったら誰にも止められないんだから」
そう。誰かを好きになると、どうしようもなくその人を求めてしまう。
(俺はお前にそこまで思われてるそいつが羨ましいよ…日向)
「俺が言えるのはここまで。後は自分次第。頑張れよ日向。」
嘘。頑張って欲しくない。自分以外の人の隣で、その人と笑いあってる日向なんて見たくない。
それでも俺は“いい先輩”でしかないから。
「はい!俺、頑張ります!」
頑張る日向の背中を押すだけ。
「おぉ!また何か相談したい事あったら相談乗るからな!」
「菅原さん!」
これ以上は耐えられそうになくて、立ち去ろうとしたら日向に呼び止められた。
「ん?」
振り向けば真剣な、真っ直ぐな瞳で俺を見つめる日向がいた。
「俺は…菅原さんの事が好きです!」
「っ…!」
「いきなりこんな事言ってすみません!でも俺は菅原さんの事が好きなんです!」
日向は真っ赤な顔で今にも泣きだしそうなほど瞳に涙を溜めて、俺に告白してくれた。
多分の俺の顔は酷いと思う。
それでもすごく嬉しくて、涙が出た。
「うん…俺も日向の事、大好き」
end
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