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矢田さん
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さて、登校二日目!
クラスに入るとすぐに実の席。
「おはよう、実」
「ぁ、灯~おはようさんっ」
挨拶を交わし僕が視線を真っ先に向けた所は『矢田さん』だ。
いる…、もう居る…。
朝は早く来てるなかな…。
矢田さんは座って窓の外へ顔をむけている。
昨日からずっと頭の中でシュミレーションした、矢田さんへの挨拶。
いよいよ実践の時だ。
灯は自分の席まで行き、イスを引く。
チラッと矢田を見て、
「あ、あの!」
「……………ぇ?……なに?」
「おはようございます!!
あの、僕、前田灯っていいます!よろしくお願いします!」
言った!
ちょっと早口になったけど、挨拶と自己紹介ができた…。
「………あぁ、よろしく。矢田だ。」
矢田さんは、少し驚いたような顔を一瞬したが、すぐ窓の方へ顔をむけて、その一言を言った。
冷たい対応のように感じたが、灯が思うほどの怖さがなかったことに安心して、ホッとする。
朝のミッションクリアと大袈裟に内心思った。
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