アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
突然の。
-
幸か不幸か(俺にとっては物凄い不幸だ)、去年と同じく三人揃って同じクラスになってしまった俺らは駄弁る──というかさっき俺が妙なことを呟いたことについて話しながら廊下を歩いていた。
俺が「彼女が欲しかったのであんなことになりましたー」とかかなりザックリとした説明をすると、美咲と純平は同時に吹き出した。
……こいつら仲良いな。
一通り笑った後、美咲が口を開く。
「でも、徹チャンには純平という立派な恋人が居るからいいじゃない!!
彼女なんてこの美咲ちゃんが許さないわよっ!」
「……お前本当ブレないのな」
まったく、こいつはいっつも俺と純平を変な目で見てくるから困る。
この間なんて、俺達で変な絵を描いてたような……
「俺らはただの友達だっつぅの。 な、純平?」
半ば美咲の妄想力に呆れながら純平に話を振ると、純平の反応は俺が予想もしていなかったものだった。
「……さぁ? 徹がそう思ってるだけで、俺はそんなこと思ってないかも──」
意外な反応に、え?と訊き返そうとすると急に純平の顔が俺に近付いてきた。
顔にかかる吐息に体がビクッと痙攣し、思わず目を閉じてしまう。
……そのまま、何か柔らかいものが唇に触れる。
しかしそれも一瞬のことで、その柔らかいものの感触はすぐに無くなった。
「……ふ。 もしかして初めてだった?
俺、先教室行ってるわ」
俺が何も出来ず固まっていると、純平は何事も無かったように教室へ入っていった。
「ア……アタシもお先!」
その後を追うように、美咲も教室へ。
俺はというとさっきと同じ体制で固まり続け、目の前にある教室に入りそびれている。
──って、なにさっきの。
スキンシップ? というか、今時の高校生ってキスくらい普通にしちゃうもんなのか?
俺がピュア過ぎんの?
……でも、こんな廊下の真ん中で──。
思わずカァァァと顔が赤くなる。
そうかドSのあいつのことだから、俺がこうやって悶えてんのを面白がってるんだな!?
……うん、きっとそうだ。 そうに違いない。
「あ……あの……っ!! 星野君と、どういうご関係で!?」
「今の熱烈なキスの真意は!?」
「よし、今度の同人誌は純徹で決まりね!!」
無理に納得し、安心したのもつかの間。
何故か女子に囲まれているではありませんか。
しかも目をキラキラさせた。
──そういえば、美咲が「この学年には同志が多い」って嬉しそうだったなぁ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 102