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ケツを死守せよ。【性表現注意】
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「──徹、さ。 本当に気付いてなかったんだね?
俺、散々アピッたつもりなんだけど?」
純平は俺から顔を離すと、そう問いかけた。
俺にのしかかったまま。
「……純平……やっぱお前変だぞ…俺ら友達だろ?
なんでこんなことすんの」
俺がそう言い終えるか言い終えないかくらいのタイミングで、あいつの指に一瞬だけ口を塞がれる。
ヒヤッとした感覚に、ん…っと声を漏らしてしまう。
「……友達? 俺はそんなこと思ったことないよ」
そんな声を出して恥ずかしいはずなのに、あいつから顔を背けられない。
それどころか耳元で囁かれてさらに変な声を出してしまった。
口を自分の手で塞ごうとすると、両手首を掴まれて床に押さえつけられた。
体の自由を奪われたことに気付いて急に恐怖心が大きくなる。
「……ふ、可愛い。 もっと意地悪したくなる」
「…ゃ……やだ……意地悪なんてするな……!」
「そんな欲情した顔して言われても、誘ってるようにしか見えないよ?」
必死に抵抗するが、俺は妙な顔をしているらしい。
純平は一向に離してくれる気配がない。
……それにしても、一体急にどうしたというのだろう。
なにか俺がこいつの癪に障るようなことをしたのだろうか。
「……ふぁ…っ!?」
あれこれ考えを巡らせていると、シャツの中に指を入れられた。
そして、胸の方をイジられる。
また変な声が出て恥ずかしいはずなのに…なんだか気持ちいい。
頭がボーッとする。
「嫌だ嫌だっていいながら、バッチリ感じてるじゃん。
このド変態」
「ち……違…っ…ホント、お前どうしたんだよ!
ん…っ、いつもと違うじゃねぇかよ! ……あっ…」
──本当は、分かっていた。
どうしてなのかは全く分からないが、純平は俺と行為をしようとしているのだ。
男同士で行為をするなんて、想像も出来ない。
それが凄く凄く怖かった。
「喘ぎながら言われても、やっぱ誘ってるようにしか思えない」
そう言いながら純平は俺の首を甘噛みした。
体にビビッと電流が走ったようだった。
「……そっか。 徹は首が弱いんだもんね」
あいつは満足気に頷く。
「いいよ、いいよその顔。恐怖に支配されてるその顔。
もっとちゃんと見せて?」
そして、ニタァっと笑った時。
──教室の入り口の方で、バサッと紙が落ちる音がした。
「ぁ……ふぁっ……お、お邪魔でしたか……っ……ご、めんなさい……っ」
それと同時に教室内に響く、気弱そうな声。
そこに立っていたのは、書類を持ってブルブルしてる桜井だった。
純平はそれを見て確かに、確かに舌打ちをした。
「──あぁ、桜井君。遊んでただけだし、大丈夫だよ」
だが、その次の瞬間にはいつものニコニコ顔に戻って俺の上から退いた。
そして、俺に耳打ちした。
「……ごめん、忘れて」
「……おう」
そそくさと純平は居なくなり、教室には呆然としたまま動けない俺と、ビビって動けていない桜井だけが残された。
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