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僕は醜くて。
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遥は、豪邸とまではいかないがそれなりに大きな家だった。
俺にピタッとくっついた遥は、入りましょうと言ってニッコリと笑った。
やはり、自分の家の近くでは安心するのだろうか。
いつもより笑顔が多いように見える。
「……お邪魔しまーす……」
遥に続いて家の中に入ると、母親だろうか、中にいた女の人と目が合う。
その女の人は、珍しいものを見るように俺を見てからえっと声を漏らした。
「あ……ドモ、遥の友人です……」
俺が挨拶すると、その女の人は戸惑ったように
「あ……はい……」
と返事を返してきた。
「徹、ぼ、僕の部屋に……行きませんか?」
遥は、焦れたような声を出して俺の服の袖を引っ張る。
俺は頷く。
階段を上って遥の部屋まで行くとその部屋はキッチリと整理されていて、俺の部屋とは比べ物にならない程清潔感があった。
「へぇ……スゴいな」
思わず声を漏らすと、遥は照れたように頭をかいた。
「──で、本題なんだけどな?」
前置きも早々に、本題に入っておく。
(こいつの部屋は居心地がいいので、いつまでもダラダラしてしまいそうだ)
「お前、そのメガネに愛着でもあんの? 外せないなんて……な」
「…………笑いませんか」
遥は、一拍置いて俺のことを真っ直ぐ見据えた。
「笑わないさ」
「…………僕は……醜いらしいんです」
「……は?」
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