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手錠とスカート ③
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小さな頃から、持病があり体が弱かった僕。
熱が出てしまい、入院なんてざらにあったし──。
……というか、体調を崩していない時の方が少なかったんじゃないだろうか。
でも、普通に学校に行っていたしどちらかというと活発な方だった。
近くの森で迷い、発作を起こして倒れた時は死ぬかと思った。
まぁそれからは外に出るのを制限されちゃったけど……
つまりなにが言いたいかというと、僕はいたって普通の子供で普通に過ごしていたのだ。
おどおどすることもなかったし、むしろ気の大きい方だった。
体は小さかったけど、口喧嘩で負けたことはなかったし。
勿論、メガネなんかも付けてなくてわりと人気者だったように思う。
でも、いつだったかな。
「好きです、付き合ってください!」
「う、うん」
そう、中一の時。
わりと可愛い女の子に告白されて、二つ返事でokを出した。
それから、僕とその子は恋人同士になった。
でも、それが間違いだったのだ。
しばらく経って、その子がヤクザや暴力団と深く関わりがあることを知った。
僕にはいまいちピンとこなくて、それからも変わらず恋人を続けていた。
しかし、その子と学校から一緒に帰る道で、事件は起こる。
「……お前か、恵に手ぇ出したのは」
「と……っ、寿彦さん……!?」
物凄くガラの悪いオジサマに話し掛けられた。
その子は縮みあがったけれど、浅はかだった僕はそいつを睨みつけた。
すると一瞬のうちに裏路地に連れこまれ、圧倒的な力の差を思い知る。
それでやっと本能が『逃げろ!』と知らせてきた。
しかし、そんなことできるはずない。
恋人の女の子はいつの間にか何処かへ逃げてしまった。
コンクリートの上に寝転ぶ僕の上に馬乗りになっているオジサマの放つ殺気に、奥歯がカチカチ音を立てた。
「そんな震えなくても、優しくしてやるからよぉ」
「……え?」
ニマッと笑ったオジサマは、僕の服を脱がせてくる。
顔から血の気が引いて、抵抗も虚しく僕の純潔は奪われた。
その時のオジサマは、ヤクザグループ朱桔梗の頭領の十六夜 寿彦。
十六夜 聖次の父。
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