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手錠とスカート ④
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どうやって家に帰ったのか、それからどんな顔をして家族に会ったのか……
全然覚えていなかったが、気付くと家のベッドに横たわっていた僕。
上半身を起こすと腰とお尻が痛み、うぅ……と呻き声を出してしまう。
そうだ、僕、あれから……
オジサマのいやらしい手付き、あの熱い感触、意識が飛ぶくらいの快感。
全て鮮明に、くっきりと頭に焼き付いている。
新聞記者の母は、今日も取材にでも行っているのだろうか。
サラリーマンの父は、今日も会社に出掛けているのだろうか……?
僕はたった一人で、静かに肩を震わせていた。
その次の日、学校に行き教室に入ると、皆は何故か僕のことを見てざわざわと離れていった。
恋人のあの子の席はぽっかり開いていて、少しホッとしている自分がいた。
自分の席に座ると、目を爛々とさせた児嶋(クラスメイトの一人だ)が唾が飛ぶ勢いで僕に吠えた。
「おめぇ、よくガッコに来たな!? オッサンに掘られたんだろ!?」
「……え」
「皆その話題で持ちきりなんだぜ!? おめぇ調子乗ってたから丁度いいって!」
その頃の僕なら平気で児嶋をぶん殴っていたであろう台詞。
それなりに僕と親しかった児嶋も、それを見越しての発言だったのだろう。
もしくはちょっと調子に乗ってただけかもしれない。
「……ぇ…っなんで……そ……それぇっ……」
けれど、僕は参ってしまってそれを察するどころじゃない。
一気にこっちに集まってきた視線に、頭が真っ白になる。
こんなこと初めてで、口からは情けない声だけが出る。
「……ふふっ」
「なんだあれー」
何処からともなく溢れ出す笑い声。
「……あいつ、やっぱ調子乗ってんだ」
「爽やかぶっててムカつくよな」
陰湿なヒソヒソ声。
単純な児嶋は、キョトンとした顔で皆を見ていた。
「……み、皆……?」
急に変わった態度に着いていけない、とでも言いたげに。
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