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手錠とスカート ⑧
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十六夜君……いや、聖次君と過ごしている時間はとても穏やかで、流れががとても早く感じられた。
けど、
「ブースブース、転校しちゃえー」
「お前、男と付き合ってんだって!?」
「うわー、ないわー……」
クラスメイトからの嫌がらせは日に日にエスカレートしていくばかりで、あんなに好きだった外遊びも、テニスも、興味が無くなった。
……あ、部活何日行ってないんだろ。
聖次君のことはいつも僕を励ましてくれて、大丈夫だよって言ってくれて、好きだけど……やっぱり、ベタベタするのはやめた方がいいと思ってしまう。
何処からそんな情報仕入れたのか、僕が聖次君にベッタリなのは皆に知れ渡っていた。
もしかしたら、聖次君もからかわれているのかもしれない。
そう思うとやるせなさで一杯になる。
そうなってしまったら、僕のせいじゃないか!
けれども、本人を前にするとそんなことも言えないのだ。
相変わらず憂鬱なままで、無意識に自分の机の中をまさぐった。
画鋲、鋏、カッター、酷い日にはアロンアルファ。
机の中には色々な物が入っているので、つい警戒してしまっている。
ほら、今日も──。
ゴソッと音がして、それを掴むと妙な紙切れ。
クシャクシャになったそれを広げると、
『大事な話があります。
放課後体育館裏に来てください』
とだけ書き記してあった。
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