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手錠とスカート ⑫
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ねーねー、爽やかと坊っちゃん、結局駆け落ちしたんだってー
あー、二人とも学校来てないし……
そういえば、児嶋大丈夫かなぁー?
意識不明らしいね、こっわぁーい!
*
「遥、おはよう!」
気付くと、満面の笑みが目の前にあった。
思わず後ずさるが、手に枷がついていてあまり動けない。
周りを見回すと、灰色の壁と床しか目に入らない。
ここ、どこだろう……?
と、目の前にいた聖次君の手が僕に伸びてきた。
「怖がらないで」
「じゃあ手のやつ取ってよ!」
よくは分からないけど、体が自由に動かないのは怖い。
しかも、目の前では満面の笑みを浮かべている人がいるし──。
十六夜君は、僕のことをニコニコ顔のまま眺め、冷たい声で言い放つ。
「……生意気」
不意に走る頬の衝撃に、殴られたのだと悟る。
──それから、それからどうなったんだっけ。
「遥チャン、探したのよ! どこへ行っていたの!!??」
……あぁ、そうだ。
身も心もズタズタ、声も出ず、ろくに意識も保てない。
なんとか自力で転がり込んだ家の中は、暖かかった。
それから、それから……?
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