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「いらっしゃいませ。いつもご来店いただいてますよね?」
彼は少し驚いた顔でオレの方へ振り向いた。
「あ、はい。どうも。」
「あ、すいません。いきなり声かけてしまって。驚きましたよね?いつもデザートコーナーで迷ってらっしゃる姿見てて。」
「あ。見られてたんですか。いや、恥ずかしいな。甘いものが好きでついつい目移りしちゃうんです。」
少し照れたように笑う彼の顔が可愛くて、胸の奥がキュンとなった。
「いや、わかります。僕も甘いもの好きなので。でもこの時間だとあまり種類多くないですよね。」
「そうですね。でも割引になってるものもあるから嬉しいです。」
「まーそうですね。あ、いきなり声かけちゃってすいませんでした!仕事戻りますね。」
「いえ。」
オレは会釈をして彼から離れた。
心臓がドキドキしてるのがわかる。
口元が自然と緩む。
オレは、彼が好きだ。
一目惚れだった。
初めて彼を見たのもデザートコーナーの前で、同じように真剣に悩んでる姿だった。
可愛いと思った。
そして、大の大人がスーツを着て真剣な顔して悩んでる姿がおかしかった。
それから何度も同じ姿を見た。
いつも真剣で、何よりデザートを手にした時の彼の顔は無邪気な少年のようだった。
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