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来ないで
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「やだっ…来ないで……」
僕は光浦くんが近づいて来る度に後ずさる。
「……い、今日は……………だよ?」
光浦くんが何か言ってる。
でも、補聴器をしてもやっと音が聞こえるくらいの僕の耳には何を言っているのか分からない。
やだ、来ないでよ_____
怖いから_____
僕が後ずさっても、光浦くんはどんどん近づいて来る。
ついには背中が壁に当たり、逃げられなくなった。
僕はギュッと目を瞑り、頭を抱えた。
涙が頬を伝う。
「何で俺から逃げんの?」
光浦くんの声がはっきり聞こえた。
ああ、もう_____
今きっと目を開けたら_____
光浦くんの顔が目の前にあるはずだ_____
ど、どうしよう_____
「はる。目を開けて」
光浦くんの優しい声がする。
僕はこのまま目を瞑っているワケにもいかなかったので、恐る恐る目を開けた。
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