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同じ気持ち? 翔side
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はるの部屋に行って、すべての教材を通学用カバンに突っ込む。
「これでよし、と…」
そのカバンを持って、階段を降りる。
するとまた、あの悪魔が玄関の扉の前に立っていた。
「……何ですか…」
「あなた…本当にはるきを引き取ってくれるの?」
「何が「引き取ってくれるの?」だよ。アンタのそばにいさせたら危ないからこっちに来させてやってんだろーが。アンタ頭イかれてんじゃねーの?」
さっきまで敬語で話すように気を使っていたが、今はそんな気も失せた。
こいつ本当に腹立つなぁ…!_____
「もう、本当に言葉遣いが悪いわね…私は感謝しようと思ってたのに…」
「アンタに感謝される筋合いはねぇよ!もう本当にお前みたいな大人、苦手だ!」
俺はどけ!と言って、はるの家を飛び出した。
はぁ…やっと終わった_____
もうあの悪魔とは関わらないで済む____
でも一つ、心に引っかかる事があった。
お母さんもあの悪魔と同じ気持ちだったのかな?_____
お母さんが出て行く光景を思い出す。
お母さんも俺と兄貴を見捨てて、嬉しかった?_____
『おかぁさぁん……』
子供の頃の自分の泣き声を思い出し、一瞬泣きそうになる。
ダメだ…思い出すな、俺_____
頭をふるふると振って、家まで続く道を歩いて行った。
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