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あっという間に5人に囲まれた。
俺の目の前には真哉くん、その隣に透、純也くん、柚葉くん、奏人くんと並んでいる。
奏人くんはいつもニコニコと穏やかな笑みを浮かべていて口調も穏やか。ゆるく縦に巻いたロングヘアーにでクラシックロリィタファッション。まさにお人形さん。どこからどう見ても可愛いけれども実は隠れS。女装をしている時の一人称はカナ。
「え、なになに?皆さん怖いんですけど!?」
「んー。そのうるさいお口をまずは塞がなきゃだよね」
「は?何言ってんっ…んんっ!!?」
真哉くんはいきなり俺にキスをしてきた。さっきの透よりも激しく、呼吸をすることすら辛い。
「あっふっうぅっ……やっぁ……ん」
「やじゃ、ないよね?」
「ひあっ!?うっやっめろ…」
「うーん、真哉くんばっかズルいよねぇ。カナも触っちゃうよぉ?」
奏人くんはワンピースの裾に手を突っ込み下着の上から俺のモノに細い指をツツーっと這わせる。
その瞬間俺の体には電流が走ったようにビクッと震える。
「あっんっ…ひぃっ……ほんっと………やめてっ下さい……あんっ」
「あん♡だってぇ。体は正直だよねぇ、かーわいい」
「僕も参戦っと」
「リアルBL展開……僕も参加します。」
柚葉くんは俺の指を舐め、純也くんは耳をクチュクチュと舐め始めた。
俺の全身はベトベトで刺激も強すぎてもう何がなんだかわからなくなってくる。
あとは透だけだ。
「ん?何で透は参加しないんだよ」
何もしていない透に真哉くんがそう訊いた。
「えっと、その…俺はいいんです」
「はぁ?何で」
「…………やめましょう」
「は?」
「駄目ですよ。こんなことしちゃ」
「何言ってんの?お前」
「………紫音が嫌がってます」
「え、なんで嫌がるんだ?」
透以外のみんながキョトンとした顔をしている。本当にわからないという感じだ。
「こいつは…」
透は苦しそうな顔で俺を見つめながら口を開いた。
「ノンケです」
室内が静まり返った。みんな手などの動きが止まって正座で座り直した。
「ノン、ケ…だと?」
「はい。そうだろ?紫音」
とりあえず俺はコクリと頷いておいた。
実際本当のことだし。
「……ちっ。なんだよそういうことかよ」
俺がノンケだと分かった瞬間みんなつまらなさそうな顔をしてプレイを完全にやめた。
「その………ごめんな。紫音。」
「あ、いえ。大丈夫です…けど」
真哉くんが謝ると次々と全員が謝ってきた。なんだこれ。ほんと何だったんだろう。
だけどまぁ、とりあえず俺の処女は守られてよかった…。童貞卒業前に処女卒業とか最悪すぎるもん。
今回は透に助かった。ほんと真面目に助かったな。
「透」
「ん?」
「耳かせ」
「え、うん」
透が俺の方に耳を向けたのでそこに顔を近づかせて小声で呟いた。
「ありがとう」
そう言ってニコッと笑うと透は今度こそ顔を真っ赤にして、別に?とか言いながらそっぽを向いてしまった。
そのそっぽを向いた横顔が真っ赤で少し頬角が上がっていたのを見て何故か胸がドキンと高なった気がしたのは気のせいだと思いたい。
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