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〈気づいた気持ち〉
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自覚はないが先輩のことが好きらしい。
「はぁ…。」
ため息が自然と出る。
…あれ、でも、先輩って俺のこと好きなわけじゃなくね?
そして、咲先輩に好かれてて、女に困ってないはず。
…なのに男に逃げる必要…なくないか?!
隆のははっきり告白されたけど、でも、
先輩のは告られてねえのに、先輩と隆どっちにしようってなってる自分がバカみたい。
そう思いながら部室でタオルに顔をうずめる。
「宏輔。」
「先輩!!」
熱下がったんだなぁとホッとしながらも熱だした日のあの出来事を思い出す。
「この間はごめん。んじゃ。」
…え?
なんかそっけない。
「え、何がですか?」
「…俺さ、咲と付き合うことになったんだわ。」
…は?
「…だからお前との掛け、今日で終わりな。」
何をいってるかなにも理解できなかった。
…咲先輩と…付き合って…。
「んじゃ。」
というと先輩は俺の目の前を去っていった。
「お!宏輔おはよー!」
隆が笑顔で部室にはいってくる。
すると、ブワッと涙が出る。
「ど、どうした?!」
あれ、おかしいな。
泣くことないじゃん。
…でも苦しい。
…これがすきって気持ち?
それだったら気付きたくなかった。
嫌いのままのほうが楽だった。
「…まぁ、泣き止むまでいるから落ち着け?な?」
隆は理由を聞かずにずっと俺の横で待っててくれた。
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