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〈魔性の女〉
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先輩ってやっぱ、遊びだったんだなぁ。
俺をからかうだけのためにキスしたりしたんだよな。
ふつうは女子好きになるもんな、男子って。
てか、関係進まなかったらこんな辛いおもいしなくてよかったのに。
「はぁ…。」
ため息しかでねえ。
すると、隆は俺の頭に冷たいものをくっつけてきた。
「冷たっ…」
「…はい。元気出せ。」
見ると缶のオレンジジュースだった。
こいつには感謝ばっかりだなぁ。
「隆、ありがとう」
すると、隆は「おう」と笑顔でいった。
部活が終わり、先輩はわかるように俺を避けてた。
ラリーの順番だって俺とラリーになった瞬間、誰かと自然に交換してるか、ラリーをしたとしてもわざとネットに引っ掛けて俺と打とうとはしなかった。
…きつい。
「祐太ぁ〜。お疲れ様っ」
…この高い声は。
…咲先輩…。
「おう。んじゃ、帰ろうか」
とニコニコして先輩は咲先輩と手を繋いで誰にも「バイバイ」もいわずに先にいってしまった。
「は、なんなのあいつ。感じ悪い」
「彼女できた瞬間、態度変わりましたよね。」
と隆と一誠先輩が話している。
悪口を聞いてるのは誰のでも気分が悪い。
「…彼女出来たの最近らしいんで見逃してもいいんじゃないんすか。」
そういうと空気が凍る。
なんであんな最低野郎の味方をしてるのかわからない。
「…でもさぁ、よくお前、祐太の味方できるよな〜」
「なんでですか?」
すると、一誠先輩はいいづらそうに下をむいた。
「え、怖いんですけど…」
「…だってお前、咲とヤったんだろ。」
…は?
「何いって…」
「『許さねえ』ってだいぶ切れてたけど…、お前まさかそんなことしてねえよな?」
「宏輔、女子苦手なのに出来るわけないじゃないですか!」
と隆が一言。
いや、苦手ではないけどな。
絡みが少ないだけだけどな!
と心の中で突っ込みながら自分を落ち着かせる。
「俺、咲先輩と一回しか話したことないです…」
「あ、その時かな。なんか、咲が泣かされたって。ヤリ捨てだって…やっぱ可愛いやつってダメだな〜」
やっぱ、後輩にあんだけ言われれば腹が立つだろうけどわざわざなんで俺と先輩の仲を崩させた?
…関係を知っているようにしか思えなかった。
「…噂だからこれは正確じゃないけど…咲はこの学校の3年に彼氏いる…から。」
「え、だったら、浮気ですか?」
「まぁ、そういうことだよな。これは違うクラスの女子から聞いたから多分、祐太は知らないんだけどな。」
…咲先輩には魔性の女という言葉がぴったりだった。
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