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〈信用ゼロからの恋〉
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部活で軽く話しかけてもガン無視され、結局はなしかけなくなってしまった。
…信用ゼロかぁ。
「…お前大丈夫?顔色悪くない?」
隆がそう言うとそこから記憶は途絶えた。
うわぁ…あったかい。
ふわふわしてる。
あれ、部活中だったよな。
「んっ…?」
眠りから覚めて起きると隣には隆がいた。
「あ、起きた?」
意識がはっきりして保健室だとわかった。
「どうしてここに?」
「ぶっ倒れたから運んだ。」
…倒れた理由は一つしか思い浮かばなかった。
先輩のこと。
「やっぱ先輩って完璧俺のこと嫌いだよね」
初めて先輩のことで隆に相談した。
「…。嫌い…なのかな?ニコニコしてるからわからねぇな。あいつ。」
「でも、あんな腹黒くて変態で自分勝手で最低なやつなのに…!なんで俺こんな悩んでるんだろっ…ははっ」
無理やり笑顔をつくる。
最近泣きすぎだから笑ってなきゃ。
隆に迷惑かけれないし。
「…お前さ、昔みたいに俺に頼ればいいじゃん。俺はなんでお前の隣にいつもいるかわかってねぇの?」
…言葉の一つ一つが大事に感じる。
一つ一つが心にしみる。
「好きなら堂々と勝負しろよ。咲先輩と。」
「…」
隆に言われて気持ちが少し軽くなった気がする。
「…ありがとう、隆。」
とニコっと笑うと隆は視線をそらしながら「おう」といった。
「今からちょっといってくる!」
「いってら。」
…咲先輩なら…話してくれるよな。
すると、玄関に咲先輩と…祐太先輩…じゃない男の先輩がいた。無造作にセットされた茶色の髪に身長が祐太先輩よりは小さく、咲先輩と手を繋いでいた。
…は?
浮気は本当だったのだ。
「あ、あの咲せんぱ…」
「宏輔くんじゃーん!久しぶりだね。」
あの天使のような笑顔をむける。
「お話したいことが」
すると、その男に「ちょっと先行ってて」といい、俺と2人っきりの空間になった。
「それで?何?」
「嘘つくのやめてもらえませんか。」
すると、笑顔は一気に消える。
…真顔。
泣くわけでもなく、少し俺をにらんでいた。
「まぁ嘘は仕方ないよ。あたしは祐太が欲しかったんだもん。」
「でもさっきの男の人…」
すると、咲先輩は笑顔にまた戻る。
「まぁ、彼氏は1人じゃなくてもいいでしょ?全員に同じ愛を与えてれば。」
…恐ろしい。狂ってる。
すると、先輩は自分の髪を結い始めた。
「でも正直飽きたんだよね〜。祐太は幼馴染でいいやって思ったり。」
イラっとしてこの時は本気でこの女を殴りたかった。…でも一応女の子だから。
「残酷なことしないであげてください」
と頭を下げた。
「ふ〜ん。あいつもいい後輩持ったねえ」
すると、「あ!」と言った。悪巧みにしか聞こえない。
「やめてあげる。」
「本当ですか?!」
「ただ…」
咲先輩との大きな掛け。
…それは、俺がテニス部をやめるということだった。
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