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〈告白の真実〉
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「お前が告白?!ないない」
隆と帰ろうとしてるときのことだった。
「な、なんでだよ!俺だって告白くらい...」
「男しかひきつけないお前が、告白されるわけねえだろ〜」
...。
なにも言い返せねえ。
「ん?怒った?」
「...香織ちゃんって俺のどこ好きになったんだ...?」
そうだよ。
俺のどこを...。
「ちょっと...宏輔?いい?」
いきなり部室に入ってきた先輩に言われる。
「は、はいっ」
「一緒に帰ろう?」
...嘘っぽい笑顔じゃなくて優しい笑顔だった。
「...え、えっと...」
俺だって、隆と帰るっぽい雰囲気だったし...。
「あ、一緒に帰ってていいよ!俺、本屋寄りたかったし!」
「そうか?んじゃ、先輩、おっけーです」
「んじゃ、いこっか。電車の時間もう少しだし」
と言われ先輩の後をついていく。
「あ、隆、帰り気をつけろよ!じゃぁな!」
といい、部室を出た。
...。
......。
.........。
沈黙が続く。
...振り向かせるって言われて意識しすぎでしょ、俺。
玄関で靴を履いて外へ出た。
...さむ。
明日からマフラーもってこよっかな。
そんなことを考えながら先輩の後をついていく。
すると、だいぶ歩いたとこで先輩が止まった。
「話聞こえたんだけどさ、告られたの?」
落ち着いた声。
寂しげな声。
「...告られ...ました...けどふりました!」
「は?!なんで!!」
「なんでって...えっと...わからないです」
...先輩の言葉が離れなかったからとか口が避けてもそんな恥ずかしいこといえない。
「...わかってる顔してるけど?」
なんで俺は嘘がつけないんだ...。
「まぁ、いじめすぎた、ごめんごめん」
と俺の頭をぽんっと叩いた。
「...先輩だって告られることくらいあるでしょう」
「まぁな〜、1年に10回以上?」
「え?!そんなに?!」
「嘘だよ、俺だってあんま告られない」
...まぁ、先輩なら10回以上なんて普通にありえる。
というかされてると思うんだけどなぁ...。
「てか、告白された回数数えてたら頑張った一人一人の子に失礼じゃね?ながーく片思いしてても一目惚れでも1回って同じに数えちゃうのは少しさみしいと思うしな」
...確かに。
この時、先輩のもてる理由がわかった気がした。
この人、根はちゃんとしてるんだ...。
「でも。俺は完璧にハマったやつとしか付き合わねえし、長く片思いされてたとしても、同情なんてできない。...そのはハッキリしなきゃだしな」
「...先輩って本当はしっかりしてるんですね」
「本当はってなんだよ」
と苦笑いする先輩。
でも、本当に関心した。
こんなにすごい人だったなんて。
「本当に...そういうとこかっこいいと思います」
ニコッと笑うと先輩は俺の頭を撫でた。
「...好きだよ、お前のそういうとこ。」
「...先輩...」
ドサッ
「「え?」」
先輩とハモリ、後ろを振り向く。
「きゃぁぁぁぁ、す、すいません!」
「か、香織ちゃん?!」
すると、先輩はなにかを察したようにその子をガン見していた。
「一番いいシーンだったのにいいいい」
「え?」
「...宏輔さんの受けの顔がものすごく萌えてずっと追っかけてました。そして、お兄ちゃんの攻めもたまらな...」
え、今、なんて...。
「香織...まだそっちの趣味あったのかよ...」
「だって〜、素敵じゃない!女の体より男の体の方がみてて楽しいし反応可愛いし...。あと、ドS×ツンデレ?王道だよね〜、すごくいいと思うのー♡」
...まさか...この二人って...。
「...兄妹?」
「...宏輔さんがお兄ちゃんのことすきって気づいて泣いてるのあたしみちゃって、そこからはまったんですよ。やっぱ、ホモはいいですね。大好きです。」
...腐ってる...。
てことは俺の家にきたのって...。
「宏輔さんとお兄ちゃん、はやくくっついちゃいなよ!」
「...おい、香織、余計なこと...」
すると、香織ちゃんは俺の方をちらっとみた。
「...あんな可愛い男の子いないよ、お兄ちゃん」
...おいいいいいいいいい!
何をいってるんだ...。
「確かに。」
確かにじゃないです、先輩。
「まぁ、あとは2人でお幸せに〜!んじゃぁね!」
と別の道を行った。
あれ、先輩と同じ家じゃ...。
「一応仲いいけど親は別居中だから...家別々なんだよな」
「...そうなんですか...。」
すると、先輩は「帰ろっか」といい俺の手を握った。
...少しずつ前みたいに戻ってる気がした。
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