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〈苦手な男〉
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「先輩...俺らって付き合ってるんですか?」
ズボンを履きながら先輩に聞いた。
「...俺は付き合いたい。」
ベットに座ってる先輩にぎゅっと抱きしめられた。
「...おれも...」
その瞬間、俺の頭には“罪悪感”でいっぱいになった。
...隆...。
「...よっしゃ、んじゃ付き合おう!」
...笑顔を作って幸せそうに笑ってみたけど、
これが今までで一番うまくつけた嘘だった。
...俺はどうすればいいんだろう。
このままじゃ、期待させたままで隆を傷つけちまう。
帰り道の夕焼けは俺を悲しくさせた。
そう思い俺は携帯を開き、隆にでんわをした。
「...もしもし...」
『...宏輔?どうしたの?』
その瞬間心臓が飛び跳ねた。焦りは俺の左手の拳は強く握らせた。
「隆あのさ、俺、隆と付き合えない...」
『...そっか。』
「まじでごめん...俺先輩じゃないとダメみたい。ごめん、自分勝手でごめん。」
すると、宏輔は「ははっ」と笑った。
嘘笑いのようだった。
その笑い声は俺を苦しめた。
『...一つだけお願いあるんだ。』
「なに?」
『幸せになれよ』
そういい、隆は電話を切った。
...その言葉が心に染み渡る。
「俺頑張るよ...」
もうきれた電話にむかい、俺は呟いた。
「なぁなぁ、こーうすけくーん、久しぶりやなぁ」
いきなり後ろからはなしかけられ振り向くとそこには俺の記憶のタブーな部分の人物がいた。
...標準語ではない、この発音。
「...あ...」
「そんなびびんなくても大丈夫やって〜。俺はお前の身体、もう興味ないし。」
そういい俺の鎖骨らへんを人差し指でつんっとつつく。
「...触るな...!」
「...あらー、俺のことそんなに嫌い?...まぁいいや。話があってきたんや、俺。」
...俺のことを無理やり襲おうとした男。
...葛西波瑠(カサイハル)がそこにいた。
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