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2-12
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机に伏した悟の脱力した体からエロいオーラが立ち上っているように見える。
俊明はその体に触れるのを躊躇って、伸ばした手を途中で止めた。
「さとる・・・っぅあ!??」
そっと声をかけると、思いがけない強さで腕を掴まれた。
指先が腕に食い込む。
念入りに手入れされた爪がエロい目的の為に整えられているのだと知ってからは、その指先が視界に入る度にドキリとする。
「・・・としあき、へや、つれてけよ・・・」
悟の欲にまみれたままの目が俊明を射抜く。
掠れた声が俊明の背中をなで上げ、鎮火した筈の熱が燻りだした。
エロすぎだろう?
オッサン。
「・・・重てえから、歩いてくださいよ」
「んだよ、情けねえな、ラガーマン」
「いやいや、70キロとか、腰痛めますから」
「70切ってるから大丈夫」
にんまり笑う悟が、俊明の肩に巻きつく。
ずっしりとした熱い体に纏った仄かなコロンの香りが、俊明を誘う。
跳ねた鼓動を息を詰めると、それに気づいた悟が首筋に噛み付いて唾液の絡んだ舌でねっとりと舐めあげた。
「っ!」
「ベッド、行くんだろ?」
ゆるく立ち上がってしまった息子を、掌の中に握りこまれて人質に取られてしまっては仕方がない。
むにむにしないで欲しい。
余計に反応するから。
「・・・掴まっててくださいよ」
筋肉で引き締まった男の体を横抱きに抱き上げる。
ちっとも柔らかくない、可愛らしくもないこの体に欲情する自分が、いまだに不思議でならない。
「そうだ、メロリン」
「・・・・・・」
急にハンドルネームを呼ばれて、ピタリと動きが止まってしまった。
いや、メロリンはハンドルネームの愛称か。
――ややこしい。
「なんスか」
「いやね、イク時に呼ばれるのが偽名って醒めるだろ?」
「・・・はあ?」
そりゃあ、メロリンは嫌だろう、普通。
「少なくとも悟が本名ってのは、信じろよ」
「!」
そっちか!!
顔が、カッと熱くなる。
強がっていた事も、子供っぽく拗ねていた事も見透かされていたのだろう。
そうすると、自分がすっかり悟に惚れ込んでいる事も、もしかしてバレているんだろうか。
恥ずかしさでいたたまれない。
そんな俊明のオトコ心を知ってか知らずか、イヤ、知った上でだろうが、悟が俊明の口を吸い濃厚なキスを仕掛けてきた。
「ん・・・ふ・・・」
しつこい位の性的な刺激が、思考力を奪っていく。
素直な息子が本体の腹を叩いて急かす。
「おら、早くシようぜ? もう、堪まんね・・・」
熱い吐息を吐きながら体を震わせた悟の唇に噛み付くと、俊明は個室に向かって足を踏み出した。
目の前に釣り下げられた美味しそうなモノ以外の事が頭から抜け落ちていく。
今夜は、また、長くなりそうだ。
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