アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4-11
-
さて、どうしたものか。
無言の空気に気まずさが募る。
冷静になれ、と俊明は自分に暗示をかける。
「・・・悟さん」
「ん?」
「揉むのやめてくれませんか」
「ちっ」
取りあえず、下半身で蠢いていた手を払うと舌打ちされた。
いやいや、それ、反応おかしいから。
「悟さん」
「ん?」
「今の誰ですか?」
「は? 御堂だろ?」
「は? ・・・・・・ハぁ?」
御堂。
・・・あの、いつも食べ零しで汚れたスエットに無精ひげの、ザ・引きこもりを具現化したような御堂・・・社長?
「・・・マジっすか」
「あれ? あいつの外面見たことなかった?」
「ないっす」
余りの変身ぶりに、溜息が洩れる。
「あれだけ機嫌が良いのも珍しいけどな」
「何なんすか? 意味分かんないんスけど」
「アツミトシアキが非コイガタキ認定されて嬉しいんだろ」
「コイ・・・」
恋敵。
頭に浮かんだ漢字に疑問符ばかりが浮かぶ。
おもむろに振り返って悟の顔をじっと見つめる。
今現在、その言葉で思い浮かぶのはこの人位しかいない。
・・・二人はそういう関係だったのか?
「・・・ヤメロ。あんな素チン野郎、何億積まれようが、抱かれたくねえ」
俊明の視線の意味を察した悟が、思い切り顔を歪ませた。
その反応に、むくりと気分が上昇する。
「見たことあるんだ」
「ねえよ。あの面みりゃ大体わかるだろ」
それは・・・失礼だろう。
顔で判断されちゃ敵わない。
そう思うのに、何故だか俊明の顔には笑顔が浮かぶ。
「悟さん、口悪ィんすね」
「あ? ああ。イマサラ猫被り直してもしょうがねえしな」
悟がニヤリと下品に笑う。
いかにもデキる男、な外見が台無しだ。
ぶわりと惜しみなく撒き散らされた色気に、俊明の若い体がずくりと反応した。
悟が目を細める。
「んな顔してると食っちまうぜ?」
「ちょ・・・!?」
先程、払い除けた癖の悪い手が股間を弄る。
焦った敏明が後ずさりすると、悟が腹を抱えた。
「は! はは! おまえは酒入ってる方が良いかもな。今度、俺の秘蔵飲ませてやるよ」
「・・・その後が怖いんすけど」
じとりと視線を送れば悟がくくっと喉で笑う。
「心配ねえよ、目ぇ閉じてりゃ女と変わらねえ」
「へ?」
「お前の穴アナに興味ねえっての。チンコだけ起きてりゃイイ」
「・・・・・・」
なんて下品な物言いか。
眩暈がする。
暫くは禁酒しようと心に決めた俊明だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
37 / 38