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篠ちゃんと会ったのは。
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俺が篠ちゃんに会ったのは進級してすぐ。
あ、「篠ちゃん」って、俺が付けたあだ名だよ?
篠束だから、篠ちゃん。
周りで皆がはしゃいでるのに、一人だけ誰ともつるんでなかった。
ちょっと興味が沸いて、見てたんだ。
すごく綺麗な目をしてるんだなぁ、とか、睫毛長いなぁ、とか。
ついついそんなことを考えては、「自分は男相手に何考えてんの?!」って焦ってた。
「ねぇねぇ、何読んでるの?」
女子が寄っていくのを見て、ちょっとムカついた。
原因不明だけど、何でか篠ちゃんの邪魔はして欲しくなかった。
だから、俺にしては珍しく、少しきつい言い方したんだ。
「駄目だよ、人の物取ったら。篠ちゃん困ってるもん」
「俺じゃなくて、篠ちゃんにだよ?」
女子はちょっと狼狽えたように、ちっちゃい声で謝った。
これが、俺と篠ちゃんの最初の出会い。
……………………この後篠ちゃんにじっと見下ろされて、ドキッとしちゃったのは秘密。
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