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修の葛藤。 Ⅴ
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「柚実ちゃん先輩~っ」
「何? 修くん」
「明日どうしよぅ…………」
「んんー、でも私も涼も修くんとクラス以前に学年違うから、助けられないよね」
「だよね……」
「…………あ、そうだ」
うだうだと柚実ちゃん先輩を困らせてたら、涼くんが何か思い付いたように顔を上げた。
「どしたの?」
「いや、琉已」
るい?
俺は分からなかったけど、柚実ちゃん先輩にはピンときたみたい。
机に投げ出していた手をだんっと叩き付けて、
「それだっ!」
いきなり叫ぶから、ちょっと耳がキーンとなった。
「琉已がいるじゃん! そう言えばあいつ、修くんと同じクラスだった~」
「え? るい? 誰?」
何の話?
「白宮琉已。僕の双子の兄で、深澤先輩と同じクラスです」
「ふぅん……?」
双子のお兄ちゃんがいるんだ。
…………って、あれ?
『双子』?
「双子なのに、俺と同じクラスなの?」
「そうです」
「え? でも双子でしょ?」
どうなってるの?
柚実ちゃん先輩が口を開いたとき、ちょうどチャイムが鳴った。
時計を見ると、最終下校の時間を過ぎてる。
「うわ、ヤバい!」
「今日はこれで」
涼くんも柚実ちゃん先輩も、慌てて走って行ってしまった。
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