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今までのキスでは感じることもなかった程の感覚に、頭が痺れて何も考えられなくなっていた。
2人とも夢中で、思いのままに互いの指も絡め合った。
もっと近くに来て欲しくて、夜人さんの首の後ろにそっと腕を回す。
それに合わせるように夜人さんに体を支えられながら、ゆっくりと後ろに倒れこんだ。
「……んっ…よるひとさん……」
「…?」
「…さわって…ください…。」
「…いいの?」
「うん。」
夜人さんの温かい手が背中に触れた。
優しい手つきがなんだか少しくすぐったいけど、悪い気はしなかった。
「あっ、…ふふっ……そこ、だめっ……くすぐった、ははっ」
「ん?」
「も…分かってやってますね?」
「えへへ、ごめん。……ここ、嫌じゃない?」
手が上の方まで伸びてきて、乳首の辺りに触れた。
優しく愛撫される感覚が堪らなくなって、思わず変な声がでそうになる。
それを必死こらえて、絞り出すように返事をしようとした。
「…ぁっ、…ぃやじゃない…、…ひぁっ」
自分の声にびっくりして、思わず口を抑えた。
いっきに込み上げた恥ずかしさで、夜人さんの顔が見れない。
女の子じゃないのに、こんなに感じるなんて……。
「旭くん、怖い?」
夜人さんの心配そうな声に、精一杯首を横に降った。
「ち、ちがっ…うくて、僕の声、へんだから…」
「そんなこと無いよ。ねえ…こっち見て?」
その声に覆っていた手を緩めて、少し顔を向けた。
まるで時間がゆっくりになったみたいに、夜人さんの顔が近づいてくるのが見えて、そのまま唇を合わせた。
あ、舌、…はいって……。
「んぅ、…っはぁ…ん、……んっ」
ーーーーガタンッ!!!!! 『んー……。』
「「(!!!!?)」」
突如現実に引き戻され、急いで2人とも顔を離す。
深雪さんの方に視線を向けると、机に突っ伏した状態から後ろにひっくり返ったようで、それでも気持ちよさそうに眠っていた。
「…寝言?…だったみたいだね……。」
「そう、みたいですね…。」
「あ、焦った…。」
そう言って顔を見合わせると、二人ともびっくりして咄嗟に平静を装おうとしたのがなんか可笑しくて、笑いを抑えられなかった。
ーーーーーーー
「…ほんとに1人で大丈夫ですか?」
「うん。深雪もうどっぷり眠ってるから起きないだろうし、あとは明日の朝見送るだけだから大丈夫。それより、今日は迷惑かけちゃってごめんね。」
「迷惑なんて思ってないです。話聞けたりなんか楽しかったですし…。あの…また、なんか手伝えることあったら呼んでください!」
「うん、ありがとう。遅くなっちゃったけど、ゆっくり休んで…。おやすみなさい」
そう言ってドアを締めようとして、夜人さんの動きが止まる。無意識のうちに夜人さんのシャツの端を掴んでしまっていたらしい。
「ぁ…」
どうしよう、離さなきゃ…
温かい手が頬に触れた。
「…次はちゃんと邪魔が入らない時にしないと、ね。」
「…はっ、はい!」
そう言って、少し照れくさそうな笑みを浮かべつつ、夜人さんはドアを閉じた。
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