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「萌里、どうした」
先生がいつものチャラチャラした声ではなく、低い腹に響くような声で耳元で僕を呼ぶ。
萌里、って呼んでくれるのなんて親くらいだ。
胸をきゅっと掴まれたような気がした。
「せんせ……。誰も、抱かないで」
「ん?」
小声で言ったため聞こえなかったらしく問い返してきた。
「誰も抱かないで」
二度目。先生が息を呑んで、何も言わなくなる。
「ぼくだけにして」
調子に乗るな、とか言われるんだろうか。
「俺達、体だけだろ」とか言われるんだろうか。
「……萌里がそうして欲しいなら」
見上げると辛そうに顔を歪めて、でも笑顔を作る努力をしている。そんな顔が伺えた。
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