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親友悪友腐れ縁?![04]
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「ふ、ふん。オレも男だ。約束したからには何でも言うこと聞いてやるさ」
「うーん…。潔い徹が見れるなんて明日天変地異でも起きなきゃいいケド」
「どういう意味だっ!」
人がせっかく意を決して、なんでも言うこと聞いてやろうかと思えばこの仕打ち…。
あー…。やっぱりコイツの言いなりになんてなりたくねぇ。
「そういえば、お前明日までの英語課題大丈夫なのか?」
いきなり先ほどの話とは無関係の話が急に飛び出してきた。
なんで、そこでいきなり話題が変わるのかナゾだけど、気にしないでおこう。
「げっ。そーいえば、あの遠藤とかいう先生って成績悪い奴には容赦ねぇんだよなぁ…」
いままで忘れていたのに、思い出しちまった。
勉強なんて考えたくもない。
考えるだけで憂鬱になる。
オレのリアクションを見るなり、巽は目の前で盛大な溜め息を吐いた。
「やっぱりな…。どーせ、おまえのことだ。誰かに見せてもらえばいっかー。とか考えてたんだろ」
「そんなこと考えてねーよ」
「じゃあ、そんなことすら思いつかなかったってことか…」
ぎくっ。
巽の言葉を聞くなり、視線を反らすオレ。
実は図星です、ハイ…。
「ノーコメントってことは、当たってるんだな」
また溜め息。
「な、なんでそういう風にオレの考えを簡単に決めつけるんだよ!少しくらいオレが真面目人間だー、っていう考えは持てないのかよ?!」
「生憎、今までの経験上のことを考えるとそれはありえない」
「くぅ~っ!いちいちムカつくヤツだなお前は~っ」
「お誉めるめにあずかり光栄だね」
「誉めてねーよ!」
「はいはい。戯言は後でいくらでも聞いてやるから、まずは英語の課題ちゃっちゃっと片付けよーね~」
そう口にするやいなや、巽はオレの手を握っていた。
「うわっ。てめー、なんでオレの手握ってんだよ?!」
いつの間にか巽に手を捕まれていた。
まるでオレを逃がさないかのように…。
「なんでって…。明日の課題教えなくていいんだったらこのまま帰すけど?」
「…それは―…」
ぶっちゃけ、このまま巽と別れたら確実にオレは課題をやらないだろう。
んで、明日英語の先生にこっぴどく叱られたあげく、居残りで補習授業決定ー。
あんな、ねちっこい先生と一緒に補習するのだけは勘弁だ。
「優秀な俺様が教えてやるって言ってんだから、徹はおとなしくついてくればいーの」
「イヤミなやつだな~」
「はいはい。教えて欲しいならさっさとついてくる。いまならスペシャル特典として、かの有名な高宮のショートケーキがついてきますよ~」
「行かせていただきます」
力強く巽の右手を握りしめる。
「お前って本当に現金なヤツだな~」
「うるせー」
笑われながらも、オレは英語の課題を片付けるために巽の自宅に向かった。
◆ ◆ ◆
「わからねー…」
巽の自宅にくるなり、早速ぷち勉強会が始まって数十分。
意味不明な英単語にオレは頭を悩ませていた。
「もうギブアップか~?まだ一問も解けてないじゃないじゃん」
まだ休憩には早いというのに、どうやら巽はケーキとコーヒーを持ってきてくれたようだ。
く~っ。
目の前のケーキがオレを呼んでいる~!
どーせ巽のことだ。
勉強が終わらなきゃ食べさせてくれないだろう。
「うっせーなぁ。オレは生粋の日本人なの。だから日本語以外は、脳みそが受けつけねーんだよ」
「生粋な日本人は、手当たり次第に女の子をナンパしたりしないと思うぞ」
「やかましい。おまえだって似たようなもんだろーが」
「俺は別に徹みたいにナンパしてないし。普通に歩いてたら、勝手に彼女たちのほうから声をかけてくるだけだ」
「うわーっ…。イヤみな奴」
なんだこれ。
巽の自慢話聞いてるみたいで、イライラが募ってくる。
「ほーら。口動かしてないで頭と手を動かせって。じゃないといつまでたっても終わらないぞ~」
「へーへー」
ぺしぺしとノートで頭を叩かれながら仕方なく机の上の教科書を見る。
「あ~…。そーいえばさ」
「なんだ、まだ何かあるのかよ」
半ば呆れたような声でため息を吐かれた。
「さっきから気になってたんだけど、オレはおまえの何を聞けばいいワケ?」
「徹…。おまえ、そうまでして勉強したくないのか…」
だーっ!
んな、哀れむような眼差しをオレに向けるんじゃねぇっ。
まるで、オレがバカだから勉強したくないみたいに見えるじゃねーか!
[2015/01/11] 新規投稿
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