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「早く食べてゲームの続きやろう」
「そうだね。一回位は勝ちたいし」
どこか焦ってるように見える瞬に頷きを返しながら、食事を始めた叶多だけれど、珍しく陰ってしまった彼の表情が気になって……。
「あのさ……瞬、どうかした?」
「小泉叶多って君?」
勇気を出して尋ねた所で背後からトンと肩を叩かれ、反射的に振り返った叶多は驚きのあまり固まった。
「……っ!!」
『近付くな』と、言われたばかりの生徒会副会長がそこに立っていたから……だ。
「え?あ、はい、そうですけど」
しどろもどろになりながら、それでも何とか言葉を返すと、副会長の伊東は微笑み
「そんなに緊張しなくていいよ」
と優しげな声で言って来る。
「食事中ごめんね。話があるから食べ終わったら、501に一人で来て」
「え?でも……」
柔和な笑みを浮かべながらも疑問形では無い言葉に、なんだか背筋が冷たくなって叶多は体を震わせた。
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