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「圭吾、叶多は俺と約束してるから、また今度にしてくれないか?」
「瞬の頼みでもそれは聞けない。分かってるよね?これは決定事項だから」
「でも、叶多は……」
「……瞬、どうしたの?らしくないよ」
やり取りに……瞬が自分を守ろうとしてくれているのは分かったが、それ以上に、伊東を相手に対等に話す彼の姿に混乱する。
「……分かったよ」
諦めたように吐き捨てた瞬は、今まで一度も見せた事の無い鋭い視線を伊東に向け、伊東はそれを受け止めながらも余裕ありげに微笑んだ。
***
『それじゃあまた後でね』
と、手をヒラヒラ振った伊東が立ち去った直後から、何故か周りの生徒達がこちらを見ながらヒソヒソ話をし始めて……。
「瞬、これってどういう……」
「とにかく出よう」
不安になって口を開くと眉間に皺を寄せた瞬が、叶多の腕をガシリと掴んでそのまま部屋まで連れてゆく。
「ちょっ……瞬?」
「ごめん……嫌な思いさせちゃったよね」
彼の部屋に入った途端、振り返った瞬が眉尻を下げて謝罪して来るから……余計に意味が分からなくなって、叶多はかなり混乱した。
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