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促すように指で示され叶多は靴を脱いで揃えると、そこに置かれたスリッパを履いて伊東の方をチラリと見る。
「じゃ、付いて来て」
「はい」
それだけを告げ踵を返した彼に慌てて続きながら、生徒会だというだけでこんな立派な部屋を宛がわれるのかと、内心叶多は驚きよりも呆れに似た感情を持った。
「連れて来たよ」
廊下はそこそこ長さがあり、突き当たりにあるドアの向こうに声を掛ける伊東を見ながら、ここは彼の部屋じゃ無いのだと認識した次の瞬間。
「入れ」
中から響いた低い声に、叶多の心拍数は一気に跳ね上がる。
「入って」
「あ……はい」
伊東に言われ、小さく返事をしながら前へ踏み出した叶多は、開かれたドアの向こうでソファーに座る人物が見えた刹那……多少想像はしていたものの、緊張の余り胃の奥の方がギュッと鈍く痛むのを感じた。
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