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第二校舎は特別教室棟になっていて、休み時間には人が居ないから、きっと都合が良いのだろう。
―――一体、瞬に何が?
同じ教室で見掛ける彼に、変わった所は見られなかった。
たまに視線が合った時には少し表情が硬くなるけど、それは自分も同じだろう。
「変な事させてごめん。一緒に居るの見られたら、会長に睨まれるから……俺、ずっと小泉君と話してみたかったんだ」
長い渡り廊下を通り、第二校舎に入った所で待っていた彼に話し掛けられて叶多は一旦歩みを止めた。
「え?……僕と?」
「そう、友達になりたいって思ってた。でも中々話し掛けられなくて……俺、岩崎蓮っていうんだけど……」
「知ってます。あの、委員長だから……」
そうでなくても、クラスメイトの名前は全員知っている。
「突然従者なんかにされて、大変だろう?」
「はい、まあ……でも、実際には何も……っ!!」
彼に促されるようにして歩き出した叶多だが……ズボンの後ろポケットに入れた携帯電話が震動した為、驚きの余り動きを止めた。
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