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須賀はともかく瞬の名前が出て来た事に驚いたけど、それについて問い掛ける前に、状況はまた変化した。
「お前みたいな家柄も悪い余所者を従者にして、ガードも付けて無いなんて前代未聞の話だよ。取り入ろうとして失敗したって所かもね。大体、ノンケで有名な会長が、本気で従者を選んだとも思えない」
「……え?」
背後から響く違う声音に彼方は慌てて振り返る。
そこに居たのは見覚えのない眼鏡を掛けた生徒で……。
「……誰?」
ずっとそこにいたのだろうか?
だとしたら、気配を全く感じなかった。
身長は須賀と同じ位はあるだろう。
顔はかなり整っているが、薄い唇と切れ長の一重瞼のせいで、酷く冷たい印象に映った。
「さあ、誰だろうね?」
馬鹿にしたようにそう告げられ、えもいわれぬ圧迫感に恐怖を感じた叶多は思わず距離を取る為に後ずさる。
「君は……遊びの駒だ」
「っ!!」
愉しそうに口端を上げ彼が放ったその言葉が……まるで何かの合図のように、背後から肩をいきなり掴まれ声も出ない程驚いた。
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