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周りにいる生徒がみんな笑っているのを見た叶多は、一気に気持ちが悪くなって激しい吐き気に襲われた。
「離してっ」
触れてる場所から広がる悪寒に身体がカタカタ震え出す。
顎を掴む男の手から逃れるように頭を振ると、少し驚いた顔を見せたがすんなり指は離れていった。
「どうしたの?いきなり震えだしちゃって……」
「やっと状況理解したんじゃねーの?」
『おせーよ』っと笑う声は耳に入っては来たけれど、今の叶多はそんな彼等に構っている余裕が無い。
「お願っ、離してっ……」
気を張るのももう限界で……とにかく今は一刻も早く解放して欲しかった。
「どうする?」
「どうするって……ダメでしょ。逃げるに決まってるし」
「だってさ、残念だったな」
「っ!!」
耳元で低く囁く声に、更に震えが大きくなる。
仲の良い友人にさえ、抱き締められれば拒否反応を身体が示してしまうのに……自分に悪意を抱く相手から長い時間触れられていて、平気でいられる筈が無かった。
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