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『随分、気持ち悦さそうだな』
馬鹿にしたような須賀の言葉に、反論しようなんて考えも全く浮かんで来なかった。
『ふっ……あぅぅっ』
何が何だか分からない。
全てを出すとまたバスルームに運ばれ胎内(なか)を洗われて……それを何度か繰り返されて、消耗しきった意識はとうとうプツリと途切れてしまうけど……。
『お前……マゾか?』
呆れたような須賀の言葉が頭の中にこびりつく。
苦しいばかりの行為の中、どうゆう訳か自らのペニスが僅かに勃っていた事に……錯乱していた叶多自身は全く気付けていなかった。
****
『んっ、あっ……や、やぁっ……』
掠れた声が遠くで聞こえる。
身体が酷く気だるくて……だけど時折身体の中を、電流が走るような快感に支配され……声の聞こえて来る方へ向け意識を傾け進んでいくと、それは段々近づいてきて、同時に身体が熱を帯びた。
「あっ……あぁっ……ん」
自分のアナルが太い何かで穿たれていると分かった途端、今度は酷く近い所から艶を帯びた声が聞こえる。
―――これは……僕の……声?
「目が覚めたか?」
「やっ……あぅっ……」
視界はやはりまるで無い。
腕は何とか動かせるけど、シーツをギュッと掴む事しか出来ずに叶多は身を捩る。
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