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初めて『止めて!』と叫んだけれど、そんな反応を得られた事が愉しくて仕方無いといったような彼等に届く筈も無く。
―――でも、それよりも……。
これ以上酷い事など無いと思ってその場は耐え抜いたが、そんな事よりもっと残酷な仕打ちが叶多を待っていて……結局御園の前から姿を消さねばならなくなってしまった。
―――唯(ゆい)……ごめん。
息子の御園唯人(ゆいと)と同様、彼の父親の明弘(あきひろ)も、叶多に会う機会があれば気にかけ声を掛けてくれた。
『叶多……これからは、私を父親だと思って、何でも頼りなさい』
病気で父が亡くなった時、彼に掛けられた優しい言葉に自然と零れてしまったのが……思えば最後に流した涙だ。
信頼し、尊敬していた。
―――全部、僕が悪いんだ……僕が……。
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