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「……」
「じゃあなんで?って思った?キミは外部入学なのに、いきなり会長の従者に選ばれた。でも、どう見ても、会長はキミを好いてはいない。そういう噂はすぐ流れる。そうするとさ……自分に都合良く解釈する輩が必ず現れる」
―――貴方のように?
そう言いたくなったけれど、叶多は黙って脚を進める。
確かあの時、ガードの居ない従者は好きにしていい決まりだ……と、佐野自身も言っていた。
「ガードっていうのは、不測の事態から従者を守るっていう役割の筈なのに、キミを襲う片棒を担いだ俺が選ばれた理由が分からない。だけど、とりあえず指名は受けちゃったから、学校の送り迎え位はしてやるよ。あと、何かして欲しい事は?」
「……して欲しいって、一体どういう……」
「とりあえず、何かあったら言えばいい。無理だったら出来ないって言うから」
ポンと肩を叩かれただけでビクリと身体が震えてしまう。
そんな叶多を鼻で笑うと、
「ホント、小動物みたいだな」
と耳元に口を寄せて言うから、慌てて彼との距離を取った。
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